もう始まってから数回経過しましすが、会社で読書会を始めました。

同僚から「なにか読書会でも始めませんか?」と誘って貰ったのがきっかけです。その昔まだ意識が高かった頃やってみようと何度か試みてメンバー集まらず頓挫を数回繰り返した経験があるので、声をかけて貰ったのが非常に嬉しかったです。

何を読むのがいいかなと考えてみると、最近技術的トレンドで見ると万人にとってこれだというものがぱっと思い浮かばなかった事と、みんなでやることで続けられる、 独学だと曖昧な理解になりがちなものもちゃんと理解出来るというメリットを考え、コンピューターサイエンスの基礎をもう一度やりたいなと思いました。

そこで教材に推して貰ったのがこれ
アルゴリズムイントロダクション 第3版 第1巻: 基礎・ソート・データ構造・数学 (世界標準MIT教科書)アルゴリズムイントロダクション 第3版 第1巻: 基礎・ソート・データ構造・数学 (世界標準MIT教科書)
著者:T. コルメン
販売元:近代科学社
(2012-08-02)
販売元:Amazon.co.jp
アルゴリズムイントロダクション 第3版 第2巻: 高度な設計と解析手法・高度なデータ構造・グラフアルゴリズム (世界標準MIT教科書)アルゴリズムイントロダクション 第3版 第2巻: 高度な設計と解析手法・高度なデータ構造・グラフアルゴリズム (世界標準MIT教科書)
著者:T. コルメン
販売元:近代科学社
(2012-12-26)
販売元:Amazon.co.jp
プログラマであれば何らかのアルゴリズムの勉強なりはしたことがあると思いますが、大学教育でしっかりやった人もいれば、独学でさらっと勉強した程度(私がそうです)の人もいて結構ばらばらです。また、アルゴリズムという題材はプログラマであれば興味を持ちやすいものだと思うので、まず初めて見るには良いお題です。

この本はMITで使われている教科書で、丁度去年に最新版である第三版が和訳されました。MITの授業は動画でここで公開されているのでそれを見れば良くはあるのですが、やはり英語で学ぶのと日本語で学ぶのではハードルの高さが違います。

この読書会では、問題や解らないところを飛ばさず一つ一つしっかり理解していくというスタンスで進めていて、すでに5回を重ねていますが、漸く1つめ章が終わりに近づいて来た所です。

かならず問題を解いてくるとか決まりはないのですが、実際にに自分で問題を考え説いてみると、なかなか脳に負荷がかかっていい感じです。普段使っているところとは違う部位を使っているのが良くわかります。最近段々それが快感になってきました。

実はもう一つ平行で進めている読書会があります。そっちの教材はこれ
数学ターミナル 線型代数の発想―楽屋裏から「なぜこう考えるのか」を探ってみよう数学ターミナル 線型代数の発想―楽屋裏から「なぜこう考えるのか」を探ってみよう
著者:小林 幸夫
販売元:現代数学社
(2008-06)
販売元:Amazon.co.jp
数学です。私は文系卒でもちろん高校までは数学やっていたんですが、あまり得意ではなかったし、だいぶ忘れてしまったので、あまり数学が得意ではありません。それを読書会に誘ってくれた同僚に相談したところ、別に数学の読書会もやりましょうと薦めてくれた一冊です。

これはなかなかの良書で、中高でまなんだ数学のアプローチとは違って 、何故この概念が必要になったのかという数学発展の歴史に沿って書かれていたり、著者の小林先生が本来学ぶべきと考える道筋にそって説明されているので、改めて読むとなるほど!と思うことがあふれています。

範囲としては連立一次方程式から始まっていて、はしがきから抜粋すると本書の目的は
小学算数から高校数学までに辿ってきた経路となめらかにつながるように、大学数学の門を通過できるといいと思っています
とあり、まさに自分にぴったりの一冊になっています。最初は少人数で始まった読書会もメンバーが6人まで増えました。こちらもなかなか楽しい読書会になっています。

読書会ではないのですが、もう一冊紹介したい本があって
数学の計算革命 (駿台受験シリーズ)数学の計算革命 (駿台受験シリーズ)
著者:清 史弘
販売元:駿台文庫
(2007-10)
販売元:Amazon.co.jp
これも推薦された本です。大学受験用の本ですが、この本はひたすら計算をするためのドリルになっています。一番の特徴として、計算の途中式を書かず暗算で解かなければなりません。
面白いなぁとおもって始めてみたら、ちょっと問題を解くだけで今まで使っていなかった脳の部分に負荷がかかってちょっと変わった快感が得られるようになりました。この本は一度読んだら終わりではなくて、繰り返し繰り返し解くものらしいので、暫く続けてみようと思います。

今上に上げた本達は、良書でありますが、自分だけは読み切るのが困難であったり、出会うことなく通り過ぎてしまう本達だったかもしれません。こういった機会をもたらしてくれた同僚と、一緒に読書会で学べるメンバーが居るのがありがたいなと思います。感謝。