久々に読んでいて圧倒された本。
森 博嗣の『スカイ・クロラ』シリーズ。
飛行機乗りのお話です。
と言っても、フィクションで「キルドレ」っていう、大人に成りきれない子供の心を持つヒトが兵器として飛行機に乗っている。
彼らは、飛ぶことでしか自分の存在意義を見出せない。
飛んでいる時は、たとえそれが戦闘であろうとも、純粋に楽しんでいるんです。
自分が死ぬことなんて気にも留めていない。
むしろ死んで行く仲間を羨ましくさえ思っている。
そんな、「キルドレ」達の心の葛藤が描かれていて、特に主人公の・・・なんていうのかな?心の満たされなさと、一時の幸福みたいなものに共感してしまうんですよね。
初めて手に取ったときは、思いっきりジャケ買い&アオリの
ってフレーズがピンと来て読んだんですが、大当たりでした。 ちなみに、あっとされたフレーズってのは、全部で4冊ある最終刊のフラッタ・リンツ・ライフの1フレーズ。僕はまだ子供で、 ときどき、 右手が誰かを殺す。 その代わり、 誰かの右手が、 僕を殺してくれるだろう。
・・・震えが来たよ。 司馬遼太郎の時みたいに。 でもちょっと感じが違う。 『スカイ・クロラ―The Sky Crawler』 森 博嗣 著 中央公論新社 ¥ 1,995 (税込) 『ナバ・テ・ア―None But Air』 森 博嗣 著 中央公論新社 ¥ 1,890 (税込) 『ダウン・ツ・ヘヴン―Down to Heaven』 森 博嗣 著 中央公論新社 ¥ 1,890 (税込) 『フラッタ・リンツ・ライフ―Flutter into Life』 森 博嗣 著 中央公論新社 ¥ 1,890 (税込)僕は、ここを知っている。 ここにこられた事を、誇りに思って。 ここにいるすべてを敬い。 ここにいるすべてを愛し。 また、きっと、いつか、 ここへ戻ってくることを誓って。 掠め、切り、掴み、放ち。 返し、戻し、仰ぎ、潜り。 突き、抜き、振り、噛み。 撃ち、捻り、抉り、倒し。 舞え。 散れ。 砕け。
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