hack my life: 2006年3月アーカイブ

2006年3月アーカイブ

自分強化月間二十八冊目の本。

散々書いてきましたけど、僕は漢詩が大好きです。
特にすきなのは李白です。いわずと知れた中国の大詩人ですね。

なぜ李白がそんなにも好きかと聞かれた事がありますけど、
それは彼の二面性が好きなんです。

彼の詩は、風景描写の中に儚さとか、憂いを感じさせる繊細な詩を歌うんですが、
彼自身は大酒飲みで、どこか飄々としているんですよ。故郷を思うわびしさを肴に酒を一杯・・みたいにね。

丁度そんな李白らしい詩があるので、ちと長いですが引用します。

月下独酌
花間 一壺の酒
独り酌みて相い親しむ無し
杯を挙げて明月を迎え
影に対して三人となる
月は既に飲むを解せず
影は徒に我が身に従う
暫く月と影とを伴いて
行楽須く春に及ぶべし
我歌えば 月徘徊し
我舞えば 影繚乱す
醒めたる時は共に交歓し
酔いたる後は各々分散す
永く無情の遊びを結び
相い期して雲漢邈(はるか)なり

どうす?李白らしい詩ですね。
杯を挙げて明月を迎えて、影と三人で飲み明かす。
そんな風情を面白可笑しく歌っていますね。

静夜思を歌っている人物と同一とは思えない。底抜けに明るい歌なんですが、どことなく孤独を感じさせる歌でもあります。


『漢詩をたのしむ 』
林田 慎之助  著
講談社現代新書 ¥777(税込み)

自分強化月間二十七冊目の本。

プロの棋士は常に苦しい決断をしているに違いない。
畑は違えど、そこから学ぶものは多いハズだ。と思い読んだんですが、見事に裏切られました。
イイい意味でです。

勿論将棋の話も多いんですが、そもそもは情報なんです。
いかに情報を解析して、取捨選択するか。そのプロセスに違いはないんですね。

僕が思っていた将棋の世界と、実際の棋士の世界はかなり違うものでした。
ちょっと引用してみると、

 将棋のプロは沢山の手がよめ、先のすべてを見通して一手一手指していると思われがちだが、実際はそうではない。十手先の展開も読めない。そういう五里霧中のなかで、一つ一つの決断をしていっている。

これは時間制限があるなかで、ほとんど互角の相手と勝負している時のことのようですが、僕は常に何百手先まで読んでいるんだと思っていまいした。

もう一つ意外であったのは、

これまで公式戦で千局以上の将棋を指してきて、一局の中で、直感によってパッと一目見て「これが一番いいだろう」とひらめいた手のほぼ七割は、正しい選択をしている。

という言葉です。これはたんなる勘ではなくて、経験に裏打ちされた文字どうり閃きなんでしょうけど。
単に論理的なだけではダメで、エイッと決断することも大切なんですね。


『決断力 』
羽生 善治  著
角川oneテーマ21 ¥720 (税込み)

自分強化月間二十六冊目の本。

思わず衝動買いしてしまったデザインの本。
なんといっても37signalsが書いている本ですよ。買わないわけにいかないでしょう。

デザインといっても、グラフィックやレイアウトではなくて、UI(ユーザーインタフェース)についてのデザインです。

一体どういうUIがより良いユーザーエクスペリエンスを与えるのか?という命題にたいして、実際のダメなサイトと、優秀なサイトを実例を挙げて紹介しています。

ホームページデザインとかではなくて、商用サイトを作っている人や、Webアプリケーションを考えている人向けの本です。

流石にいい本ですね。
オススメ!


『ディフェンシブ・ウェブデザインの技術―「うまくいかないとき」に備えたデザイン、「上手に」間違えるためのデザイン』
37signals 著
毎日コミュニケーションズ  ¥2,520 (税込み)

自分強化月間二十五冊目の本。

「花神」を読んで以来、司馬遼太郎先生の作品を読みたくなって仕方なくて、
なんとなく買ってみたんですが、今回は小説ではありません。

随筆っていうんでしょうか、エッセイというんでしょうか。
歴史上のトピックを風土という観点から書いています。

司馬先生の随筆って文体自体は飾り気はないんですが、視点が全然違うんですよ。
もはやコレは天才性としか言い様がなくて、どうやっても真似できないものがありますね。って僕ごとき小僧が言うのもなんですが。

この本の中で特にに興味深かったのは、「中央と地方」というちょっと長めのエッセイです。

どんな時代にも、どんな土地にも、必ず中央と地方ってのは存在するんです。
今の日本でいえば、東京が中央で、他の都道府県が地方になるんでしょうけど、
日本ってのは独特なようですね。地方の人は中央に憧れをもっていて、とくに若い人がそうですけど、やっぱり東京は違うな〜。なんて思っている人が多い。

でも、世界を見渡してみると、日本以外ではあまりそういう国が見つからない。
なぜかというと、他国の中央って言うのは、やっぱり栄えているわけですが、それと同じくらいの地方都市も沢山あって、それほど差がない。中央みたいなものが身近にあるんですよ。だから、中央に盲目的にあこがれず自分の生まれた地方を愛するいわゆる郷土愛ってのが生まれるんです。

日本ではなぜそれが薄いかというと、奈良時代からの都鄙意識があるからなんです。奈良時代以前は中央っていってもそれほど煌びやかではなかったんですけど、そのころ大陸、とくに中国あたりの都という概念をそのまま持ってきて、人工的な都をつくるんです。自然発生的ではないんですね。だから、それまでの、畑があって田んぼがあってという土地柄とは全然違うものが出来上がる。
圧倒的に華やかなんです。
だからその華やかさに圧倒されて、やっぱり中央は違う。って思ってしまうんですね。

ずっとそれが続いているかといいますと、そうでもない。江戸時代辺りでいっぺん都鄙意識は崩れているんです。
江戸時代ってのは藩制で、そう簡単に人が移動は出来ないんですよ。地方都市が沢山うまれて、そのに独自の文化が生まれる。だからこそ、郷土愛がねずくんです。

何故それが消失してしまったのかというと、明治維新のせいなんです。

本文から抜粋すると、

 明治維新で、いままでの三百数十年の地方文化もダメになりました。このことは、いっぺん奈良時代の都鄙の構造にもどったわけです。明治維新成立の時には、なるほど江戸期の文化は、なお目の前にあるんですけれども、文明化開花というつよい政治的・文化的価値の前に、当時の流行語でいえば「旧弊」という無価値も同然のものになりました。  明治の東京というのは、世界史からみても異常な都市でした。単なる首都というものではなく、欧米文明の吸引装置であり、伝播装置を兼ねていました。

という訳です。
非常に興味深いですね。

こうして読んでみると、司馬遼太郎先生はただの小説家ではありませんね。
観察眼が素晴らしく、切り口が非常に鋭いんですよ。しかもどの破片も司馬遼太郎先生以外が切ったら、全然違うものになってしまうだろうなぁ。と思ってしまいます。



『歴史と風土』
司馬 遼太郎  著
文春文庫  ¥500 (税込み)

自分強化月間二十四冊目の本。

最近○○力という言葉をよく聞きますけど、僕が今重視しているのは、「実現力」と「説明力」です。

何かを説明するっていうのは非常にムズかしい。
物事の本質をちゃんと捉えたうえで、ちゃんと理解して応用可能な状態にないと、全然解らない人に説明なんで出来ないんです。

説明するのにいろいろ技術があると思いますが、この本で重視されているのは「アナロジー」です。

なかなか聞きなじみのない言葉ですけど、本文の言葉を借りて言えば、

アナロジー(analogy)
いっけんすると似ていないものどうしを、ある部分に着目して、その特徴について「似ている」と見なすこと。(そして、それを土台に考えを推し進めること)

ということだそうです。もっと具体的に言ってしまえば、メタファー(比喩)を交えて判り易く説明するといったところでしょうか。

説明するためにはちゃんと理解する必要があるんですが、そもその「わかる」ということは何でしょう?この本では「ものごとの相互関係が見えている」ことだと言っています。つまり、別の事柄と紐つけて理解できているか?ということですね。
付け加えれば、何かに置き換えて説明できるか?とことになります。
これもアナロジーですね。僕はあまり意識していた訳ではないですが、アナロジーは良く使っていました。

説明術の本は沢山ありますけど、アナロジーについてここまで掘り下げている本は珍しいので非常に興味深かったです。

ちなみに、迂闊にも読み終わってから気が付いたんですけど、『あなたはコンピューターを本当に理解していますか?』と同じ著者でした。

凄い偶然!
つか、文体で気がつけよ・・・


『「伝わる!」説明術』
梅津 信行  著
筑摩書房  ¥714 (税込み)

自分強化月間二十三冊目の本。

タイトルからするとコンピューターの入門書か、コムズズカシそうなアーキテクチャーの本のようですが、どちらとも違います。

そもそもコンピューターってなんなのか?から始まり、そもそも情報とは何なのか?ということが書いてあります。

僕にとっては、非常に判り易く書いてあるんですが、あまりPCに詳しくない人にはどうんでしょうか?チョットだけ疑問はのこります。

解りやすい解説ながら、情報のエントロピー、プログラムカウンタ、チャネル、有限オートマトン、メモリ階層と参照の局所性、インターフェースと実は盛りだくさんの内容です。

読見終わって見ると、とてもタメになる内容ばかりでした。

勿論コレを読めばすべて解る!という本ではないですけど、IT業界に身を置く人にとってはありがたい一冊でした。


『あなたはコンピューターを理解していますか?』
梅津 信行  著
技術評論社 ¥1,869 (税込み)

自分強化月間二十一、二十二冊目の本。

一気に読んでしまったんでまとめて書いてしまいます。
上巻のエントリではチョット言葉足らずだったので補足します。

主人公の村田蔵六(後の大村益二郎)という存在の歴史的意義について。
この人は医者を志し蘭学を学びますが、その蘭学の才能を買われて長州藩の軍事最高司令官にのぼり幕府の長州討伐軍を破ります。

無名のまま長州の最高司令官についた蔵六ですが、
面白いのはこの人、薩摩の西郷隆盛、長州なら桂小五郎、高杉晋作のようなカリスマ的魅力をもつ人では全然ないんです。

「今日は暑いですねぇ」
など挨拶をされて、
「夏は暑いのがあたりまえです」
なんて返してしまう人ですから。

風貌も全然司令官らしくない。もともと百姓の出で、刀は使えないし、馬にも乗れない。司令官なのに、全軍の後ろをトボトボ歩いてついていくんです。
でも、この人の作戦がことごとくあたる。彼が
「必ず勝てます」
といえば本当に勝ってしまう。

やがて、彼は新政府の最高司令官にのぼりつめます。
幕府は既に解体していますが、各地では幕府残党や東北諸藩の反乱が起きており、むしろ、新政府(薩長)は負けるのではないか?という時期でした。

彼がいなければ、明治維新は完遂せず、今日の日本はなかったかもしれません。
彼は幕末の動乱期に既に西郷隆盛の反乱を予期していたようで、作品中にこんなくだりがあります。

 西郷は同時代のひとびとをすべて魅了した一大思想的人格といっていいが、村田蔵六にかぎっては西郷の電磁力には不導体であった。
 (この男は謀反人にちがいない)
 と、蔵六は一見して思い込んだ形跡があり、それがひるがえって考えると蔵六の歴史的役割でもあった。
(中略)
蔵六がなすべきことは、幕末に貯蔵された革命のエネルギーを、軍事的手段でもっと全日本に普及する仕事であり、もし維新というものが正義であるとすれば、津々浦々の枯木にその花を咲かせてまわる役目であった。

司馬遼太郎作品のタイトルには作品を総括するテーマというものがあって、それがタイトルになっているんです。「坂の上の雲」とか「峠」とか。僕はこの本を手に取ったとき何故「花神」というタイトルなのか不思議に思ったんですが、前出の一文に続いてこうまとめられています。

 中国では花咲翁(はなさかじじい)のことを花神という。蔵六は花神の仕事を背負った。

読み終わってみて思うと、僕はこの作品が司馬遼太郎先生の作品の中では一二を争うほど好きです。


『花神(下)』
司馬 遼太郎  著
新潮文庫 ¥780 (税込み)

自分強化月間二十一冊目の本。実際読んでいる順番とは多少前後してしまうんですが、この気持ちを忘れないうち書きたいので先に書いてしまいます。

これぞまさに司馬遼太郎!
司馬遼太郎先生の作品は久しぶりのよんだんです(めぼしい所はほとんど読んでしまったから)。しかし、こんな素晴らしい本を見逃していたとは!!って作品。
久しぶりだからこんなにのめりこむのか、この作品が特に素晴らしいのか、幕末の動乱の時代が心を高ぶらせるのか、主人公の不思議さがそう思わせるのか・・・おそらく全てでしょう。

主人公は村田蔵六(後の大村益二郎)です。
この人はそもそもは百姓の出です。といっても、家業は医者でした。
後に長州の総司令官になるこの人物の不思議さは、出世欲とは無縁だった事でしょう。病に苦しむ人々を少しでも救いたいと思い、当時国内で特に高名だった緒方洪庵の適塾に入門します。福沢諭吉も適塾の出です。作品中ではこの二人の違いが見事なほど対比されて描かれています。

当時医学を学ぶといっても、今日の医学部のようではなく、オランダからもたらされた医学書を読むため語学をメインに学んでいました。いわゆる蘭学者ですね。

折りしも時代はペリーの来航によって、外国の知識を必要としており、蘭学者は枯渇していましたから、引く手数多で蔵六にも声がかかります。で、長州に仕えるのかというと、そうではありません。彼は偶然の出会いによって、伊予国宇和島藩に仕えます。ここも面白いところです。

後に江戸に出て「鳩居堂」を開塾し、蘭学・兵学・医学を教えます。また、宇和島藩御雇の身分のまま、同時に幕府の蕃書調所教授方手伝となり、安政4年には幕府の講武所教授となります。

やがて長州の総司令官として戦う幕府に仕える所も、この人の人生の不思議さでしょう。そんな蔵六が桂小五郎によって長州に引き戻されるところまでが上巻のお話です。

そんな蔵六の不思議さを、見事に丸裸にしてしまう辺りは司馬遼太郎先生ならではです。特に福沢諭吉との性格の違いを見事なコントラストで描いている箇所は、天才性を感じます。

日本人に生まれて司馬遼太郎作品を読まないのは非常に勿体無いな、とつくづく思わされました。


『花神(上)』
司馬 遼太郎 著
新潮社 ¥660 (税込み)

自分強化月間二十冊目の本。

最近有志で作っているWebアプリの開発で、
専門外ながらUI担当になってしまったので、デザインを勉強していたんです。

どうせなら、これを期にグラフィックデザインを覚えようと思って買った本。

デザインといえば、PhotoShopとIllustratorは避けられまいと思ったんですが、いかんせん専門外で難しい。そもそもPhotoShopとIllustratorの違いがよく解らない!

というわけで、取りあえずどんな事が出来るのかを見ていたんですが。。。
いや〜、グラフィックデザインは華やかですね。見ているだけで楽しい♪

実際やると思うと泣けてくるんですが、まぁそんな事忘れて見入ってしまいました。
何気なく買ってみた本ですが巷では結構良書とされている一冊でした。


『Illustrator CS2の仕事術 現場の必須テクニック』
高橋 正之, 五島 由実 , 叶 雅生 著
毎日コミュニケーションズ ¥3,045 (税込み)

自分強化月間十九冊目の本。ただし、読みかけの本なので、二冊の読みかけの本とセットで一冊と見なします。

MySQLでDB構築する必要がありそうなので、パフォーマンスチューニングとか管理手法を学びたくて読んだ一冊。

この本は、正しいテーブル定義やデータ型定義によるサイズダウンから、バックアップ、リカバリ、ベンチマークなどの管理手法。I/Oの分散化、負荷分散、レプリケーション、クラスター化などの運用編、セキュリティ対策など幅広い分野にわたっているうえ、バージョン5.0の新機能(プロシージャーなど)まで書いてある比較的新しい本です。

DB運用は専門ではなかったんですが、すごく勉強になった一冊です。

MySQLの良書というと「実践ハイパフォーマンスMySQL」も評判が良いので、今度はそっちを読んでみようと思います。


『MySQLによる最速RDBMS構築ガイド』
鶴長 鎮一, MCEA DB研究会ほか 著
ソフトバンククリエイティブ ¥3,570 (税込み)

自分強化月間十九冊目の本。ただし、読みかけの本なので、もう一冊の読みかけの本とセットで一冊と見なします。

World Wide Web(WWW)が社会の中で一般的になったのが1995年頃でしょう。
Windows95からTCP/IPが標準で導入され、それから驚くべきスピードでネット社会が出来上がってきました。

多くの破壊的なイノベーションが生み出され、Webは進化を続けてきました。
あれから10年が過ぎ去り、Webは新しい10年を迎えます。
2nd decade(decadeは10年間の意)、Web2.0なんていわれています。

しかし現在のWebの有り様は、当初のWebのあり方とは、若干違うものとなっています、ありとあらゆる情報が溢れ、玉石混交の様相を呈しています。
もちろん石の中から玉を選ぶ技術というのも進化してきていますが、
Webの創始者たるTim Berners-Leeが意図したWebはもっとシンプルな構造を持つものでした。
1999年頃から、本来意図されたWebをセマンティックWebと呼ばれています。

セマンティックWeb自体が何者か本文から抜粋すると、

セマンティックWebは、膨大なWebから必要とする情報を効率よく探し出したり、Web上に分散した情報を組み合わせ集約するなどのことを自動的に処理したりするための技術である。HTMLによる文書ではなく、RDFによって書かれたメタデータをコンピュータによって処理させることによりこれを実現しようとしている。

とあります。
勿論独自の技術ばかりを使っているわけではなく、URI、Unicode、XMLなどの既に一般化している仕組みに立脚して、さらにRDF M&S、RDF Scheama、オントロジなどの仕組みが考えだされています。

次の10年をイメージするのに役立つかと思い読んだんですが、
これからの10年がどのように発展して行くかは、未だ様子を見る必要がありそうです。


『〜進化するWeb〜 セマンティックWeb』
Dieter Fensel, Henry Lieberman, James Hendler, Wolfgang Wahlster 編集
ジャストシステム ¥5,040 (税込み)

自分強化月間十八冊目の本。

なんだか無性に、すごーく考えこんで見たかったんです。
そこで読んだのがこの「心理パラドクス」。

今まで強化月間で読んできた本は、新しいことを学んだり、心で感じ取るような本が多かったので、論理的思考力のトレーニングに読んだ本です。

心理的死角を突いたトピックを問題形式で101問かかれているんですが、一つ一つがすっごく考えないと答えが出ない問題ばかり。
一日一冊読まなくてはいけない僕には強敵でした。
実際に3日がかりです(平行して別の本は読んでいますが)

一問だけ引用してみます。

008:恐喝のパラドクス
 人に「お金を下さい」と要求することは、違法ではない。また、人のおこなった犯罪を知っていて「通報するぞ」と脅かすことは、違法ではない。しかしこの2つの行為を合体させて、「金を下さい、さもないとあなたの犯罪を通報しますよ」というやり方をすると、違法である。「恐喝」という罪になるのだ。
 金を要求することも、通報するといって脅かすことも罪では無いのに、この2つを一緒にすると罪になる。なぜだろうか。

どうでしょう?
なかなか答えるのは難しいと思いますが、解説されると「たしかに!」って思う問題ばかりなんです。

姉妹本に「論理パラドクス」って本もあるので、今度はそっちを読んでみようと思います。


『心理パラドクス―錯覚から論理を学ぶ101問』
三浦 俊彦  著
二見書房 ¥1,575 (税込み)

自分強化月間十七冊目の本。

これも昔読んだ本を無性に読みたくなって、引っ張り出してきた本です。
中国のお話なんですが、南宋が滅亡する際に現れた名将達の物語。

南宋は1276年、モンゴルのバヤンに臨安を占領されて事実上宋は滅亡します。
その宋が滅亡する最後まで抵抗した忠臣たちが居ました。張世傑・陸秀夫なんかが有名なんですが、僕が特にすきなのは2年以上各地で抵抗戦を続けた文天祥です。

この人はそもそも軍人ではなく政治家なんですが、高潔で「忠臣の鑑」といわれる人物です。政治家でありながら、勝ち目のない抵抗戦に身をささげますが、元の伯顔(バヤン)との談判の後で捕らえられてしまいます。

しかし、立派な人物でしたから、伯顔(バヤン)もフビライ・ハーンも惚れ込んでしまい、元の宰相になるようにあの手この手を尽くして、説得し続けます。
しかし文天祥は首を縦には振りません。そんな文天祥が獄中で読んだ歌が「正気の歌」です。

正気は「しょうき」ではなく「せいき」とよみます。
中国屈指の名文で、諸葛孔明の「出師の表」とならんで最も泣かせる名文の一つに数えられます。

この歌の中で文天祥は、単にひとつの王朝に対する忠誠心にとどまらず、人間が誇り高く正道を歩む精神を歌っています。
すごく長い詩なので、ちょっとだけ引用すると、

天地正気有り
雑然として 流形を賦(う)く
下りては則ち河嶽となり
上りては則ち 日星となる
人においては 浩然と曰い
沛乎として 蒼冥に塞(み)つ
皇路 清夷なるに当たりては
和を含みて明廷に吐く
時窮すれば 節即ち見れ
一一 丹青に垂る

天地には正しい気がある
それは雑然としていて 様々な形を与える
例えば地に下れば大河や山となって
天に上れば太陽や星となる
人に作用すればそれは「浩然」と呼ばれ
みるみるうちに広がって大空、宇宙に広がって行く
政治の大道が清く正しい時に当たっては
それは穏やかな姿で朝廷にあらわれ
時が行き詰まれば節目となって世にあらわれる
それは一つ一つ 歴史に残されることになる

この一文からはじまります。
圧巻なのは、次の一文

この気の旁薄する所
凛烈として 万古に存す
その日月を貫くにあたっては
生死 いずくんぞ論ずるに足らん

この気の満ち溢れる所は
凛烈と永遠に残る
それが日と月を貫く時
生死などどうして問題に値するだろう

今日久々に読んでいて感動して泣いてしまいました。
年末に見たフランダースの犬以来だ。

ちなみに、この「正気の歌」
日本でも幕末の志士たちに愛謡され、藤田東湖・吉田松陰、日露戦争時の広瀬武夫などはそれぞれ自作の『正気の歌』を作っています。

書いていて段々興奮してきてしまった、自分もいずれ作ろう。


『海嘯』
田中 芳樹  著
中央公論新社 ¥620 (税込み)

自分強化月間十六冊目の本。

Webサイトやサービスを公開してビジネス展開を考えている人、
Web広告を出して見たいと考えている人にオススメ。

Web広告のイロハや、ブログ、コミュニティ、モバイルマーケティング、SEM(SEO)やサーバーログ解析まで、シンプルで基本的な事がわかりやすく書いてあります。

いいなと思う所は、Web広告を実際だしている大手サイトのユーザー数と実際の広告料が資料としてのっていたりと、非常に参考になることが沢山あります。
Web広告はどんなものがあって、どれぐらいの収支になるのかイメージするには非常にイイ本です。

本自体もカラフルで読みやすいので、
自分が思っていた以上に良かったです。


『Webマーケティングの入門教科書―高い成果を生み出すためのマーケティング/広告/プロモーションの手法とは』
田中 あゆみ  著
毎日コミュニケーションズ ¥2,520 (税込み)

自分強化月間十五冊目の本。

ついに、来月から新会社法が施行されます。
以前から抑えておこうと思って買っておいた本。

今回の改正では、日本の企業の98.3%が中小企業である、ということをふまえて、より実情にあった法律に改正されます。

最低資本金の撤廃、有限会社の廃止、株券不発行、新しい企業形態の合同会社などなど、大幅に変わるので、変更点を中心に抑えてあります。

登記の仕方も変わるので、かなりインパクトは大ですね。

誰でもわかるって書いてありますが、
旧会社法についてはかなりはしょってありますので、
しっかり抑えたい人には向きません。

先にざっと読む使い方がよさそうです。


『誰でもわかる新会社法』
蓮見 正純, 六川 浩明 (著)
エクスメディア ¥1,180 (税込み)

自分強化月間十四冊目の本。

声に出して読みたい日本語の2冊目。

一冊目はミリオンセラーになったそです。
こういう本が沢山の人に読まれていると思うと嬉しくなります。

幾つか気に入ったものをあげて見たいと思います。

白頭を悲しむ翁に代わりて
古人 復た洛城の東に無く
今人 還た対す 落花の風
年年歳歳 花相似たり
歳歳年年 人同じからず

劉希夷の詩です。
後半の「年年歳歳〜、歳歳年年〜」が声に出してみると非常に美しい!
昔からこの詩は好きで、時折口ずさむんですが、不覚にも作者を忘れてしまっていたんです。まさかここで再会できるとは思いませんでした。

次は「祓詞(はらえことば)」です。

掛けまくも畏き伊邪那岐大神 筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に 御禊祓へ給ひし時に生り坐せる祓戸の大神等 諸諸の禍事 罪穢有らむをば 祓へ給ひ 清め給へと白す事を聞こし食せと 恐み恐みも白す

これは、よく御祓いしてもらうときや神前式の結婚式を挙げるといわされるの言葉なんですが、改めて読んでみると、非常に綺麗ですね。個人的には最後の「恐(かしこ)み恐(かしこ)みも白(もう)す」がスキです。

今回一番気に入ったのは上田敏氏の「海潮音」です。
昔から素晴らしい作品だとは聞いていましたが、本当に素敵です。

山のあなた
山のあなたの空遠く
「幸」住むと人のいふ
噫、われひとと尋めゆきて、
涙さしぐみかえりきぬ。
山のあなたはなほ遠く
「幸」住むと人のいふ。

読んだ瞬間世界観に包まれるというか、思わず鳥肌が立ってしまった詩。
もともとはカール・ブッセの翻訳なんですけど、日本語訳で感動したのは鏡の国のアリス以来です。


『声に出して読みたい日本語2』
齋藤 孝  著
草思社 ¥1,365 (税込み)

自分強化月間十三冊目の本。

小説家ではドストエフスキーが好きです。

カンの良い人は気が付いているかも知れませんが、Crime & Penaltyも小説『罪と罰』からとっています。本来はCrime & Punishmentが正しいんですが、響きのよさでPenaltyにしているんです。

それはさて置き、
ドストエフスキーの作品の作品はどれも名作揃なんですが、僕が一番好きなのは「罪と罰」です。そもそもはタイトルに惹かれて読んだんですが、罪を犯した人間が次第に罪悪感に追い詰められてゆく描写は、非常に生々しく、読者を引き込んでゆきます。

主人公のラスコリーニコフは人殺しをしてしまう訳ですが、単純に人を殺した罪悪感に追い詰められている訳ではなくて、本来殺すつもりじゃなかった人物まで殺してしまったことに罪悪感を感じているんです。そのあたりの描写が素晴らしく、特に作品中に出てくるラスコリーニコフの夢は、追い詰められている人間の深層心理、はたまた、人間の2面性を見事なまでに演出しています。

ドストエフスキーの作品は多くがそうなんですけど、作品の中で見所が幾つかあるんです。単に物語として読んでも面白いんですが、そのあたりの見所を意識して読むと、更に面白い。

ドストエフスキーを読む機会があったら、先にこういった本で見所を読んでおくのもいいかもしれません。



『小説家が読むドストエフスキー』
加賀 乙彦 著
集英社新書 ¥1,995 (税込み)

本の事ばかり書いているので、ちょっとここらで息抜き。

今2週目が終わって14冊の本を読んだわけですが(書評は追いついていませんケド)、自分が考えていた以上にキツイですね。新書を読んでいたころは良かったんですが、「ケプラー予想」とか、「RailsによるアジャイルWebアプリケーション開発」なんかを読み出すとものすごく時間がかかります。

おかげで寝不足気味です。
去年の7月ごろから、ずっと平日4時間半、休日6時間の睡眠時間でやってきたんですが、一週間に7冊コミットするために、週末も4時間半、ひどい時は4時間以下のときもあります。

おかげで、朝寝坊することしばしばですが、もともと早起きしていたので、幸運にも遅刻は免れています。

ここまで本を読んでみて、特に心に残ったのは数学(特にオイラー)と、漢詩です。

漢詩は本当に美しくて、たった四字で見事に風景を描写してしまう。漢字って凄いなぁと改めて思いました。

で、

衝動買いしてしまいました。

アマゾンで唯一扱っていた、
漢詩朗読CDです(笑)

最高ですね♪
次は中国の風景をバックに漢詩を朗読しているDVDを探します。

オイラーに関しては「オイラーの贈り物 - 人類の至宝e=-1を学ぶ」という本を用意してあるんですが、かなりみっちりペンを片手に読まないとダメっぽいので、いずれ「数学強化月間」でも作ってtryして見ます。

自分強化月間十二冊目の本。

11冊目の「ケプラー予想」が難解だったので、数学の基本を学びたくて手にした本。

題名のとおり、直観で数学の概念を理解しようという本で、数式がゾロゾロ出てくる本ではありません。虚数ってナニ?とか、微分・積分って何で必要なの?って疑問を解りやすく解説してあります。

この本の対象者は


  • 数学は苦手だが、どこか気になっている人

  • 数学を教わり始めたばかりの学生

  • 一度数学を学び、すでに実社会に出て働いている人

  • 今までの数学の本では飽き足らない人

  • 数学や技術を教えている先生

  • 数学の本質をつかんで、「ナンダ、こんな事か」と溜飲を下げたい人

とあります。僕としては、「数学を学ぶにあたって、とりあえずどんな事をやるのか一通り見ておきたい人」にオススメしたい本です。

これを読んで終わり!って本ではなく、始めの取っ掛かりのような本です。
個人的には、数学者の歴史と、虚数とか、複素数、微分・積分がなぜ必要になったのか?という歴史的背景をもっと書いてくれたら嬉しかったなぁ。という感じがします。


『直観でわかる数学』
畑村 洋太郎 著
岩波書店 ¥1,995 (税込み)

自分強化月間十一冊目の本。

以前「フェルマーの最終定理」を読んで以来、すっかり数学の虜になってしまった私。

同じシリーズで「ケプラー予想」という本を発見し、衝動買いしてしまいました。

この「ケプラー予想」は「フェルマーの最終定理」と双璧をなす難問だったそうで、若き天才トマス・ヘールズによって解き明かされるまで、400年を要した難問です。

「ケプラー予想」というのは現代数学で言えば、球の最密充填の問題です。

1611年、ドイツの天文学者ヨハネス・ケプラーは、

球をできるかぎり高い密度で詰め込む方法は、八百屋がオレンジやトマトを積み上げる方法と同じである。

と予想を立てました。

4次元以上の高次元を扱う数学があるくらいだから、3次元なら簡単だろうと思いきや、第一級の数学者たちが4世紀の間、この問題に取り組んできました。
へールズによってついに証明が成し遂げられたのは1998年のことでした。

しかもへールズはコンピューターの助けを借りなければなりませんでした。

「フェルマーの最終定理」の方がドラマチックで劇的な物語として書かれているのに対して、この「ケプラー予想」は僕にとっては数学よりで、結構難解でしたが、1900年のパリで世界的代数学者ヒルデベルトが国際数学者会議で新しい世紀に向けた演説はとても感動的でした。本当に感動的なので一部引用してみます。


「数学は、自然現象に関するあらゆる精密科学の基礎である。新しい世紀が、天分に恵まれた偉大な数学者と、やる気と情熱にあふれた多くの弟子たちとをもたらし、数学にこの気高い使命を成就させんことを!」

とても劇的な場面が素晴い描写で描かれています。

また一歩、本格的に数学を学びたくなってしまいました。


『ケプラー予想』
ジョージ・G・スピーロ 著  青木 薫 訳
新潮社 ¥2,520 (税込み)

自分強化月間十冊目の本。

十冊目は司馬遼太郎先生の「幕末」です。

なんだか妙に幕末史が読みたくなって買った本です。
短編集になっていますが、テーマは「暗殺」です。

ご存知かも知れませんが、幕末は暗殺の応報の連続でした。
だけど決して、全員が全員殺しが好きでやっていた訳ではありません。
まぁ、中にはそんな人物もいると思いますが。
暗殺者にしても殺す側の理由というものがある訳です。

「暗殺」と聞くと拒絶反応を起こしてしまいますが、
それは作者も同じようです。あとがきにこんな記述がありました、

暗殺者の定義とは「何者かの暗示、または警告を発せず、突如襲撃し、または偽計を用いて他人を殺害する者」をいう。人間のかざかみにおけぬ。

が、続きがあります。

とおもう感情は、私のように太平の世に遇会して「天下の為にしなねばならぬ」客観的必要のいささかもない書斎人のねごとであろう。
歴史は時に、血を欲した。
このましくないが、暗殺者も、その兇手に斃れた屍骸も、ともいわれわれの歴史的遺産である。

圧巻ですね。本当に司馬遼太郎先生はすばらしい!


『幕末』
司馬遼太郎  著
文春文庫 ¥700 (税込み)

自分強化月間九冊目の本。

漢詩を読んでいたら、無性に中国の歴史ものが読みたくなって引っ張りだしてきた一冊。
本来は貯まってきた本を読むのが目的なので、本旨とは外れてしまうんですが、もうコレは病気みたいなものだので仕方ありません。

時代は南北朝時代、梁の時代の名将「陳慶之(ちんけいし)」です。
僕はこの人が大好きなんです。

凄い話があるんです。
大通年間(西暦527年〜529年)のことです。陳慶之が44歳から46歳のときの話です。

当時魏の朝廷では帝位継承をめぐって内紛が相次いでいました。その魏から梁に北海王という人が逃げてきます。いわゆる亡命ですね。
そこで梁の蕭衍(しょうえん)は、北海王を援助することにしました。
蕭衍は陳慶之に洛陽まで北海王を護衛して帝位につけよと命じます。しかし、北海王は落胆します。本来10万ほどの軍を与えてくれると思っていたのに、わずか7千騎を用意したのみだったのです。
その全員が白甲白袍でした、有名な白袍隊です。

魏軍は7万の兵をだしてこれを向かい打ちます。
しかしたった一日で撃滅されます。
継いで、2万の兵が考城で戦いますが、やはり一日で陥落されてしまいます。
さらに15万の兵を出しますが、20日ほどで2万の死体をのこして敗走します。

やがて要害の虎牢関も3日間で陥落させ、ついに魏領内に進撃してから140日、激戦47回ことごとく勝利し、32の城を陥落させ洛陽に入城します。

しかし北海王は後宮に入り浸り、ついには、歴代の名将がそうであったように、陳慶之をおそれ、彼が梁に宛てた援軍の要請を握りつぶしてしまいます。

7千の兵では洛陽を防衛は不可能です。
部下は陳慶之自ら帝位に付く事を進めますが、彼はその進めを「卿ら、酔うことなかれ」とかぶりを振って拒み続けました。

ついに、破局が訪れます。
北海王の集めた軍が爾朱栄に敗れると、陳慶之は「ここまで」とばかりに、梁に撤退します。
勝ち誇った爾朱栄は30万の軍勢を率いて追撃します。なんと、陳慶之は11度にわたってこれを退けついに梁に帰還します。

帰還したとき7千だった兵は3千に減っていましたが、これだけの快挙を遂げてこれだけの犠牲ですんだのは驚くべきことです。
陳慶之は56歳で死ぬまで生涯無敗でした。

で、そのあたりの話しが書いてあるかというと、
実は違います。
この本は陳慶之は23歳頃の話です。
当時梁は危機を迎えていました。

勇将である中山王・元英(この人も素晴らしい名将!)が80万を越す軍勢を率いて攻めてきます。
対する梁軍20万は鐘離の地で迎え撃ちます。
陳慶之はその天才性を発揮して、どうやって撃退するのか?

そんな話を、京劇の悲劇を交えて描くスペクタルロマンです。

是非!


『奔流』
田中 芳樹  著
祥伝社 ノン・ノベル ¥860 (税込み)

自分強化月間八冊目の本。

日本語という言葉は本当に美しい言葉ですね。
衝動的に買いたくなって買ってきた本。

いやぁ、古典って本当にいいですねぇ。
と思わず口にしてしまうくらい素敵です。

改めていいなぁと思ったものを幾つか挙げます

枕草子
春はあけぼの。ようようしろくなり行く、山ぎはすこしあかりて、むらさきだちたる雲のほそくたなびきたる。

あ〜、わかるわかる。って思わず言ってしまうフレーズ。約1000年前の人なのに現代でも多くの人が共感してしまうところが凄いですよね。

平家物語
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。

このフレーズはよく暗誦しています。
音読してみると、本当にいい響きですよね。

僕が一番気に入ったのは李白。前々から、漢詩が大好きなんですけど、
李白は本当に好きなんですよ。

静夜思

牀前(ショウゼン) 月光を看る

疑うらくは地上の霜かと

頭を挙げて山月を望み

頭を低れて故郷を思う

とっても美しい。すごく繊細な感じですが、実は李白、大の酒飲みなんです。
しんみりした気持ちを肴に酒でも飲んでると想像すると、なんだかとっても面白みのある人間だなぁ、と思ってしまいます。

浮世をすてて、こんな漢詩を読みつつ一献傾ける。
カッコイイ生き方だなぁと思ってしまうわけです。
僕の理想のセカンドライフですね。

ちなみに僕はお酒はあんまり得意ではありません。

昔は夜型人間だったので、よく朝4時すぎぐらいにテレビをつけてみるんです。
そんな時間は、NHKあたりしかやっていない。
そうすると、NHKでは江守徹(たぶんね)さんが漢詩の朗読をやっているんです。
画像は長江あたりの絵で。最高でしたね。

李白をもうひとつ

黃鶴樓にて孟浩然を廣陵に送る

故人西のかた黄鶴楼を辞し

烟花三月揚州に下る

孤帆の遠影碧空に尽き

唯見る長江の天際に流るるを

これ大好きなんです。特に「孤帆の遠影碧空に尽き」の一文は本当に美しい。
長江の雄大な自然を感じるではありませんか!

ちょっと前に、知人にこの詩が好きだって言ったとき、作者を孟浩然って言ってしまいましたが、孟浩然は送られる方でした(笑)
この場を借りてお詫びします。

あ〜だめだ、
無性に中国名詩選がよみたくなってきた。
できれば、朗読CDもほしくなってきた。

そんなときこそ、アマゾン、アマゾン♪


『声に出して読みたい日本語』
齋藤 孝  著
草思社 ¥1,260 (税込み)

自分強化月間七冊目の本。

世界でトップクラスのデザイナーJeffrey Zeldman氏の著作。世界各国で多く読まれている名著です。

Webブラウザの進化やWaSP(Web Standards Project)の努力もあって、
一時代前のブラウザ戦争時代は終わりを告げました。
クロスブラウザ対策も遥かに容易になりました。しかし、標準を知らずしてその恩恵を受けることは叶いません。

より精密な理解が必要になります。
現在あるWebサイトの99.9%は未だに時代遅れだといわれていますが(いまはもうチョットましかな?)、正しいマークアップすら行われていない状況です。

いま標準に従うことで多くの利益を得ることができます。

  • コスト低減
  • クロスブラウザ対策が容易に
  • メンテナンスが容易になる
  • 検索エンジンにヒットしやすくなる(SEO)

標準に沿うことはデザインだけでなく、マーケティングとしても非常に重要です。

さらに、ブラウザ間の違いが減ったとはいえ、
未だ幾つかの違いがあります。バグ、仕様の違い。
そいうった違いを吸収するための対策についても言及しています。

僕もこの本と「CSSプロフェッショナル・スタイル」には非常にお世話になりました。


『DESIGNING WITH WEB STANDARDS』
JEFFREY ZELDMAN 著
毎日コミュニケーションズ ¥3,045 (税込み)

自分強化月間六冊目の本。

本当に中国古典はためになる言葉がおおいですね。
昨日は少しイライラしていたんですが、コレを読んで「そんな小さい事どうでもいいか」と思えるようになりました。

気に入った言葉だらけなんですけど、
なかでも特にお気に入りのエピソードを紹介します。

三年蜚(ト)ばず、蜚(ト)ばば将に天に沖(ノボ)らんとす。三年鳴かず、鳴かば将に人を驚かさんとす。

これは春秋時代の楚の荘王の言葉です。この人はとても覇王らしい豪快な人でとても面白いエピソードがあります。

荘王は即位して三年もの間、政令一つ発せず、遊びほうけていたんです。
それどころか、国中に「諫める者は死刑に処す」とまで布告を発します。

しかしあるとき伍挙(ごきょ)という人が目通りを願い出ます。
荘王は左右の手に美女を抱き、音楽に聞きほれながら引見します。

「謎々を一つお聞かせしたく参上しました」
「うむ、申してみよ」
「丘の上に鳥がいます。三年の間、飛びもしなければ鳴きもしません。これはいかなる鳥でありましょうか?」

伍挙が荘王を非難しているのは明白です。これに対して荘王は答えたのがこの言葉です。

「三年とばずとも、ひとたび飛べば天の極みに至るであろう。三年鳴かずとも、ひとたび鳴けば世を驚かすであろう」

ここまでなら、単に傲慢といえなくも無いですが、凄いのはここからです。
荘王はいいます。

「そなたの言いたいことはわかっている。もうよい」

荘王は伍挙を下がらせます。
しかし、遊びは一向に止みません。
今度は蘇従という重臣がまかり出て、諫めます。

「諫めるものは死刑だと布告したはず、承知しておろうな」
「ははっ。わが君の迷いを覚ますことができたなら、殺されても本望です」

このときを限りに荘王の遊びはぴたりと止みます。今までの取り巻きの連中を一挙処断し、 伍挙と蘇従を登用して国政の改革に乗り出したといいます。

荘王は諫言で目が覚めたとも思えますが、
僕にはむしろ荘王はあえて暗愚なフリをしていたとも思えます。


『中国古典「名語録」―世界が学んだ人生の“参考書”』
守屋 洋  著
新潮社  ¥1,470 (税込み)

自分強化月間5冊目。

5冊目は村上春樹です。
まだ上巻しかよんでないので、作品の論評は控えますが、ハルキイズムはいつ読んでも心地よい。僕の感性は村上春樹作品と相性がいいんです。
否、良すぎるといいましょうか。

村上春樹との出会いは小学校5年のときに読んだ「ノルウェイの森」でした。
まぁ、なんと小生意気な小学生でしょう。
学校の給食の時間とかに、おもむろに取り出して読むわけですよ、小学生が、村上春樹を、ハードカバーでw

読みつつも、子供ながらに思ったんです。
「この世界観に嵌ったら、ぬけだせなくなる」
というわけで、自分のアイデンティティを確立するまで春樹作品は読んでなかったんですが(正確には2年後には忘れていました)、最近懐かしくなってほかの春樹作品を読み漁っているんです。

コレで10冊目でしょうか。
春樹作品は、上巻の半分位までは、料理で言うところの下ごしらえみたいなもので、半分を過ぎた時、魔力とも言うべき魅力で読むものを引き込みます。
この魅力はヤミツキです。

すぐにでも下巻に取り掛かりたいけど、まだ5冊目。配分を考えず読むと後がきついので、31冊の後半に回そうと思います。

かなり睡眠不足で、早くもきつくなってきた。
でもまだまだ先は長い。


「ダンス・ダンス・ダンス(上)」
村上 春樹 著
講談社  ¥680 (税込み)

自分強化月間四冊目。

あまねく世界の普遍的真理を解き明かす学問 ― 哲学。

古くはソクラテスから始まって、人間は2500年もの間真理を探し続けているのにもかかわらず、未だに真理を手にすることはできていません。

やがて「普遍的真理」を追求することは不可能なのでは?
と考える人々が登場してきます。彼ら「普遍的」に通用する「正しさ」というものをあきらめ、「一定の状況下においての正しさ」を模索するようになります。
それが現代思想と呼ばれるものです。

哲学と現代思想とは「幸せになる方法」を探す学問ではありますが、
「普遍的」に「幸になる」ことと、「一定の状況下」で「幸せである」こととで、
大きな違いがあります。

僕が好きな思想家は荘子、デカルト、ニーチェの3人ですが、
ニーチェ以外は哲学者に分類されます。

実は、僕はあまり現代思想は詳しくなくて、だから入門書を読んだ訳ですが、
この本は、専門用語に埋もれて難解になりがちな現代思想を、細心の注意を払って解りやすく解説してあると思います。
まぁ、それでも簡単に理解できる訳ではありませんが・・。

現代思想全般にわたって俯瞰していること、人名索引、用語解説に加え、
人物別に、良書を紹介までしてあって、何度も読み返すのには非常に良書です。

時には、こういった「形而上学的」な考え方に沈んでみるのもいいですね。

ちなみに僕が特に興味をひかれたのは、ウィトゲンシュタインとハイデガーです。
近いうちに読んでみたいなぁと思います。
この本ももう一回は読みたいなと思います。


「世界をよくする現代思想入門」
高田 明典 著
ちくま新書  ¥819 (税込み)

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